30年以内に発生すると言われている「首都直下型地震」の死者の多くは火災でだろう、と想定されています。
また、首都直下型地震では約2000件の火災が発生するだろうと内閣府が発表しています。
中でも危険とされている木造住宅密集地域は、家と家が隣接し、道幅が狭いので、一度火災が発生してしまうと近隣の建物へ火が燃え移りやすいです。
残念ながら東京にはこのような木造住宅密集地域が山手線外周部に多く、地震火災の危険性が大いにあります。
地震による火災の原因は油やガスが漏れるからでしょ?
と思っている方もいるのではないでしょうか?
しかし、過去の大地震を見ると地震火災の原因は電気関係にあります!
防げる火災が必ずあるので、火災を発生させないよう対策をしましょう!
過去の大地震から見る地震火災
過去の大地震を見ると地震による出火は多く発生しています。
阪神・淡路大震災、東日本大震災ともに、出火件数の6割が電気関連による出火と報告されています。
2つの大地震では、電化製品の転倒などによる火災や停電後の給電再開時に発生する通電火災が主な原因となり、火災が起きてしまいました。
1923年に発生した関東大震災では台風が近づいていたこともあり、火災旋風を引き起こしながら旧東京市の約43%を焼失しました。
地震の揺れによる電気火災は防げる!
地震の揺れによる電気火災は防げます!
一つ一つ意識をして、電気火災を皆で防ぎましょう。
地震前 火災対策
日常生活で注意すべき火災対策です。
電気火災を発生させないよう、日々の暮らしから注意をしましょう。
電化製品・コンセント近くに水を置かない
電化製品は水に弱く、水がかかってしまうと発火する恐れがあります!
近くに花瓶を置いていると、地震の揺れで花瓶から水がこぼれて電化製品・コンセントにかかってしまう可能性があるので注意が必要です。
また、過去の大地震では水槽が原因で火災が発生するケースが実際にありました。
揺れにより水槽から水がこぼれた、水槽が割れて水漏れをした、が原因でコンセントに水がかかり漏電し火災を引き起こすケースがあります。
漏電を防ぐために、水槽に使用する電源コードは必ず電源の上に設置しましょう!
壁のコンセントに電源プラグを挿す場合は、コンセント用の防水カバーをつけることで漏電を防ぐことができます。
防水カバーをすることでコンセントに水がかかって漏電する心配がなくなります。
コンセント近くに水を置かなければいけない場合は、防水カバーを設置することで安心できますね。
電源プラグをコンセントから抜く
冷蔵庫などどうしても電源が必要な電化製品以外は、なるべくコンセントから電源プラグを抜きましょう。
外出中に地震が発生し、もし加湿器が倒れて水がこぼれて漏電したら…と色々な想定がされるので、極力電源プラグを抜いといた方が安全です。
ついでに電気代節約にもなりますね…!
電熱器具の近くに可燃物を置かない
冬は毛布に包まりながら電気ストーブ近くでぬくぬく温まるのが最高に幸せですよね。
でも、電気ストーブ×毛布(可燃物)は火災の原因になるかもしれません。
地震の揺れでストーブが倒れ近くに置いていた可燃物に接触した場合、火災に至る可能性があります。
また、落下してきた衣類などの可燃物がストーブの上に接触し発火する場合もあるでしょう。
実際に、阪神淡路大震災や東日本大震災時には電気ストーブなどの電熱器具が転倒し火災が発生しています。
電熱器具の付近に絶対に可燃物を置かないでください!
万が一に備えて、転倒すると電源がオフになるファンヒーターを使用すると安心です。
それでも近くには可燃物を置かないでくださいね!
地震後 火災対策
大きな地震が起きるとパニックになり、正しい対処ができず火災を引き起こす危険性があります。
落ち着いて行動ができるよう、地震発生時の注意点をシミュレーションしましょう。
使用中の電化製品の電源プラグを抜く
地震が発生すると慌ててしまい、使用中の電化製品をそのままにして避難してしまう恐れがあります。
揺れを感知したら、まずはスイッチ切って電源プラグを抜きましょう!
特に、ドライヤーやアイロンは火災の原因になりやすいので、必ずスイッチを切って電源プラグを抜いてください。
停電後は必ずブレーカーを落とす
※停電後にブレーカーを落とす行為はとても重要です。絶対に忘れないでほしいです。
地震による停電が発生した場合、必ずブレーカーを落とします。
もしブレーカーを落とさずに給電が再開されると、破損したコード・電化製品から発火する通電火災の危険性があります。
また、水漏れで濡れたままの電源プラグを挿したまま給電されてしまうと漏電する恐れもあるでしょう。
阪神淡路大震災では、建物火災の6割が「停電が復旧し通電が再開される際に発生する通電火災」が原因でした。
なので給電が再開されたら、まずは破損や水で濡れたコードや電化製品がないか、燃えやすいものが近くに落ちていないか、を確認してからブレーカーを戻しましょう。
特に、ブレーカーを落とさずに外に避難し、家が無人のまま通電火災が発生すると、火災の発見が遅れてしまい被害が広がってしまいます。
何度も言いますが停電後は必ずブレーカーを落としましょう!
水に濡れた電源プラグや電化製品は使用しない
水に濡れた電源プラグをコンセントに挿すと、漏電や発火の恐れがあります。
乾かしても内部にまで水が入っている可能性があるので、濡れた電源プラグは使用しないようにしましょう。
また、水に濡れた電化製品は乾かしても内部の内線や基盤が故障している場合があります。
故障に気が付かないまま通電させると発火に繋がるので、一度濡れてしまった電化製品は使わないほうが安全です。
ガス漏れ確認
ガス漏れをしている状態で通電を再開すると、スイッチを入れた際に起きる小さな火花が原因で爆発の危険性があります。
ブレーカーを戻す前にガス漏れがないかを確認してください。
まとめ
地震による火災は自分だけが被害に合うわけではありません。
「ブレーカーを落とさずに避難して、通電火災を起こしてしまった…」となると、近隣にも甚大な被害をもたらすことになります。
一人一人が「地震で電気火災を引き起こさない」と意識することで、火災は防ぐことができます。
上でご説明した【地震前火災対策】【地震後火災対策】を参考に、普段から電気火災に注意をしながら生活をしましょう!
最近は家庭用のオシャレな消火器も販売されているので、念には念を入れて消火器を備えておくことで、初期消火は可能です。
※備えておくと安心ですが、絶対に無理して消火活動を行わないでくださいね。自身の安全第一に!
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もし台風と地震が同時に起きてしまったら、火災旋風を引き起こす可能性が大きいですね…。