携帯電話が普及したことにより公衆電話の需要が急激に減少してしまい、気が付けば公衆電話を見かけなくなりましたよね。
一昔前は駅のホームやコンビニ前、歩道の電話ボックスなどに公衆電話がありましたが、果たして令和時代にはどれだけ公衆電話があるのでしょうか?
グラフを見ても分かる通り、公衆電話の設置数は右肩下がりです。
2020年3月時点で公衆電話設置数が15万1313台で、前年度の15万5214台と比べると2.5%減少しています…。
子供からお年寄りまで携帯電話を持つようになり、公衆電話の需要は更に減少していくでしょう。
しかし!公衆電話は災害時にこそ力を発揮する素晴らしい電話機なんです!
「公衆電話がどこにあるか分からない」「使い方が分からない」は非常に勿体ない。
そんな災害時に役立つ公衆電話を今回はシルバニア劇場でお子さんにも分かりやすく(?)解説します!
災害時になぜ公衆電話が役立つの?
地震などの大災害発生時は、安否の問合せやお見舞の電話がその地域に殺到し、電話がかかりにくくなることがあります。
電話が集中することにより発生するいわゆる「電気通信網の渋滞」のことを”輻輳(ふくそう)”と言い、電話がつながらないことにより相手につながるまで繰り返し電話をかけ直す行為により増大します。(引用:NTT西日本)
輻輳状態に陥ると、警察や消防などの重要な通信にも影響を与えてしまうため、災害時は通信規制がかかることが多いです。
「私は無事です」と電話したいのに全然電話が繋がらない
と諦めてしまいそうになりますが、ここで公衆電話の登場!
公衆電話は通信規制の対象外として優先的に扱われる「災害時優先電話」に指定されているため、輻輳でも通話が可能です。
更に公衆電話は停電していても利用ができます。
公衆電話を見かけなくなりすっかり忘れた存在になっていますが、災害時に公衆電話は非常に重要なんです…!
今の小学生は公衆電話の使い方が分からない!?
私が幼少期の時は、「携帯電話を小学生が持つなんて!」という時代だったので、公衆電話から親に電話をかけていた記憶があります。
しかし、今は小学生でも携帯電話を持つ時代ですよね。
ということは公衆電話から電話をかけることはほぼないでしょう。
実際に、NTT東日本が2017年12月に実施した「公衆電話に関する調査」アンケートでは、小学生の約8割以上が公衆電話を使ったことがなく、約3割が”公衆電話の存在を知らない”と回答したそうです。
(インターネット調査:全国の小学生の子供を持つ親(400 名)が回答)
確かに公衆電話が町から消えて利用する機会はガクンと無くなりましたが、まさかここまで公衆電話の使い方を知らなかったとは正直驚きました…!
子供達だけで出かけていて万が一災害が発生した場合、輻輳状態で携帯電話が繋がらなくなると子供達は親に連絡を取ることもできなくなるでしょう。
もしもに備えて、お子さんには公衆電話の使い方を教えておくことをオススメします!
骨と学ぶ公衆電話の使い方
気が向いたときに「備蓄の神様 骨田さん」をツイートしています。
そんな骨田さんが下界でカフェをオープンし、小学生に公衆電話の使い方を教えることになりました。
地震が発生!家族に連絡を取りたい!
災害が発生すると「電気通信網の渋滞」が起きてしまい、電話は繋がらなくなります。
小学生のリス男はキッズ携帯を持っていますが、帰宅時に地震が起きて輻輳状態となり、家族に連絡が取れなくなりました。
「もしかして、僕の携帯のせいかも?」と思い、学校近くのカフェで電話を借りることにしたみたいです。
店主から公衆電話を借りることができましたが、ここでまさかの展開…。
リス田も「公衆電話を使ったことがない小学生8割」に含まれていました…。
①受話器と取ってから10円玉を入れる
公衆電話に硬貨を入れるときは、必ず受話器を持ち上げてからです!
受話器をそのままで硬貨を入れても硬貨が戻ってきますよ。
そして、公衆電話に入れられる硬貨は10円と100円玉だけです。
※100円玉は通話時間が100円に満たなくてもお釣りが返ってこないので注意!
と、10円玉の通話時間をご説明しましたが、災害時は公衆電話を無料で使用できます!
アナログ公衆電話は、硬貨を入れて通話後に硬貨が返却されます。(アナログ公衆電話については後ほど解説)
ですが無料と言っても、10円もしくは100円玉がないと通話は行えないので、もしもに備えてカバンに硬貨は入れておきましょう。
②ダイヤルボタンを押す
硬貨を入れた後に通話したい人の電話番号を押してください。
家族の連絡先情報等が記入された防災ノートがあると、「電話番号が分からない!」といったトラブルも起きませんよ。
③通話をする
無事家族に電話をすることができました!
通話後は、硬貨が返却されるので忘れずに取りましょう。
アナログ公衆電話・ディジタル公衆電話の違い
公衆電話には「アナログ公衆電話」と「ディジタル公衆電話」の2種類があり、災害時の通話方法が少しだけ異なります。
覚えておいて損なしです!
アナログ公衆電話
アナログ公衆電話は受話器を上げても無音が続きます。
硬貨を入れると受話器から発信音(ツーツー)と音がするので、そのままダイヤルしてください。
ディジタル公衆電話
受話器を上げると発信音(ツーツー)と音がします。
ディジタル公衆電話は災害時は硬貨を入れずに通話することができるので、受話器を上げたまま電話番号をダイヤルしましょう!
- 受話器を上げて無音だったら硬貨を入れる
- 受話器を上げてツーと音がしたらそのままダイヤル
以上2点を覚えておけば、災害時も焦らず公衆電話を使えますね。
まとめ
「今の小学生は8割が公衆電話の使い方が分からない」と冒頭でもご説明しましたが、大人でも忘れている方が多いかと思います。
実際に私も公衆電話について調べなおしている時に「あ、お金を入れる前に受話器を上げるんだっけ?」と忘れていました…。
改めて災害時の公衆電話の重要性を見直すと同時に、お子さんがいるご家庭は一度公衆電話の使い方をお子さんに教えることをオススメします。
NTT東日本・西日本のHPから公衆電話の設置場所を検索できるので、ぜひ公衆電話チャレンジをしましょう!
おまけ
2020年12月に新作の公衆電話ガチャガチャが発売され、うきうき気分で公衆電話のスタンドをゲットしましたが、スタンドが大きかった…。
骨田さんのボーンカフェのメニュー紹介
10円玉で通話可能な秒数