2019年12月頃は「雪が少ない!」「スキー場を開放できない!」と連日北海道の地方ローカルで報道されていましたが、2月現在はいつも通り雪が積もってしまい、相変わらずの雪かき生活が続いています。
雪との生活が当たり前の北国ですが、毎年雪による死亡事故がニュースで流れてくるほど、雪害による事故が後を絶ちません。
一人一人の意識で事故を防ぐことができるので、今回は雪害対策を解説します!
雪害とは
雪害とは、雪が原因で発生する災害をいい、5つに分類されます。(引用元:ブリタニカ国際大百科事典)
積雪害
雪が道路や鉄道路線などに積もって交通機関が混乱する災害
雪圧害
屋根や木に積もった雪の加重で家が倒壊したり、樹木の枝が折れたりする災害
着雪害
送電線に雪が付着し、その加重で送電線が切れたり鉄塔が倒れたりする災害
雪崩
山の斜面に積もった雪が落下して人を巻き込んだり、家を倒壊させたりする災害
地吹雪
積もった雪が強風で舞い上げられて視程を悪化させ、飛行機の離着陸など交通機関に混乱をもたらす災害
雪害による事故
雪害により、毎年さまざまな事故が発生しています。
怪我のみではなく死亡事故にまで発展する場合があるので、雪には注意が必要です!
中でも毎年発生している雪害による事故をピックアップ。
屋根からの雪下ろしによる事故
毎年、屋根からの雪下ろしによって起こる事故が後を絶ちません。
雪で足を滑らせ屋根から地面に落下してしまう、下に人がいることに気が付かず屋根から雪下ろしをしてしまい人を雪で下敷きにしてしまう…など痛々しい事故が毎年発生しています。
屋根から雪下ろしをする際は、気温の高い日は避けましょう。
雪が溶けて非常に滑りやすくなっています!
しかし、気温が低いからといって吹雪や風が強い日はもっと危険なので決して雪下ろしは避けてください。
屋根から雪下ろしをする際は、
- 一人では決して行わない
- ヘルメットや命綱をつける
- 下に人がいないか確認
以上3つを必ず守りましょう!
また、屋根からの雪下ろしを安全に行える道具も数多く販売されているので、一軒家の方は購入しとくと安全です。
雪崩による事故
“雪不足”と言われながらも、なぜか起きてしまう雪崩。
今年も北海道のスキー場で雪崩が発生しニュースとなっていました。
雪崩には表層雪崩と全層雪崩の2種類があり、山で発生する雪崩の多くは表層雪崩によるものです。
- 表層雪崩:古い積雪の上に新たに雪が積もり、新雪が滑り落ちる現象
- 全層雪崩:春先などの温かい気温時に発生しやすく、雪の層全体が滑り落ちる現象
表層雪崩は時速100~200km、全層雪崩は時速40~80kmの猛スピードで雪が滑り落ちてくるので、巻き込まれると逃げることは難しいです。
また、雪崩が発生しやすい場所は
- 急な斜面で雪庇や吹き溜まりができている斜面
- 過去に雪崩が発生した斜面
- 低木林や植生がまだらな斜面
となっているので、このような斜面を見つけた場合は早めに立ち去りましょう。
しかし、そもそも自然現象だから雪崩を避けられないのでは…と思いがちですが、雪崩には前兆があるので、雪山に登る、スキー・スノボをする際は以下の前兆がないか確認をしましょう!
- 雪面に亀裂、しわがある
- 斜面からスノーボール(雪玉)が転がってくる
- 積雪で斜面が元の形が分からないほど平らになっている
このような状態が確認出来たら、雪崩が発生する可能性が極めて高いです。見つけ次第、すぐ下山しましょう!
車による事故
「道路の雪山に上って遊んではいけません!」
雪の降る地域の小学校では必ずこのように注意されますが、遊びたがりの小学生は中々守りません…。
雪山からそのまま車道に滑り出てくる、は運転手側からすると困りものです。
ブレーキが効かず赤信号で止まれず衝突事故、または車ごと横転することもあります。
車の事故を避けるために以下に注意をしましょう!
- 制限速度に関わらずスピードを落として運転
- ブレーキが効かない可能性があるので、車間距離を取って運転
- 横転しないようハンドル・ブレーキ操作は慎重に
- 雪山(死角)から人が飛び出してくる可能性があるので、周りを見渡しながら運転
そして一番大切なのは、冬タイヤに履き替えるです!
なるべく雪が降り始める前に冬タイヤに交換をしましょう!
冬タイヤ・チェーンを装着しないと高速を走れない!
高速道路には冬タイヤ規制があります。
冬タイヤに交換していない車、夏タイヤにチェーンを装着していない車は高速道路を走ることができません!
天候や雪によっては走行途中でも交通規制が発生する場合があり、冬タイヤじゃない・チェーンを装着していない車は最寄りのインターチェンジで降りることに…。
チェーンを車に乗せていれば、近くのサービスエリアやパーキングエリアで装着することができるので、雪が降り始めそうな時期に高速を走る際は、車にチェーンを準備しておきましょう。
ホワイトアウトで何も見えない!
下道・高速を走っているときに年に数回は経験するホワイトアウト。
雪で視界が真っ白になり、前の車が見えない・道路と景色の区別がつかないホワイトアウトは本当に恐怖です。
運転中にホワイトアウトに巻き込まれた時は、以下の対応をしましょう。
- ライトを点灯し相手に相手に車の存在を知らせる
- 吹雪で前の車が見えず衝突する可能性があるので、スピードを落とし車間距離をとる
- ヘッドライトやテールランプに雪がつくと相手が車を認識しづらくなるので、安全な場所に止まり雪を落とす
- 疲れたら必ず休憩
以上4つを守り、安全運転を心がけましょう。
とにかく疲れたり、運転に危険を感じたら休憩をしてくださいね!
ホワイトアウトでの運転は神経を使うので、いつも以上に疲れます。
まとめ
毎年発生する雪による事故を少しでも減らすには、一人ひとりの意識・備えが大切です。
屋根の雪を下すには一人ではなく複数で、雪道を運転するときは必ず冬タイヤにする、スピードを落とす…などなど、意識をすれば防げる事故が沢山あります。
雪と上手に付き合いながら、事故を防いでいきましょう!